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メタップス(東証マザーズ、証券コードは6172)が4月14日、「継続企業の前提に関する重要事象等の記載解消についてのお知らせ」のIRを出しました。

嬉しい!嬉しいよ!この日を待っていたよ!

以下、メタップスからのこの件についてのIRです。(太字部分は私が勝手に太字にしました。)

「当社は、前連結会計年度まで営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナス計上が継続していたことから、決算短信に継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する旨の記載をするとともに、早期解消に向けて経営基盤の強化や安定収益事業の拡大に取り組んでまいりました。

当社は、前連結会計年度より業績改善が大きく進んでおり、前連結会計年度の第4四半期連結会計期間から当第2四半期連結会計期間までの3四半期連続で営業利益を計上しました。さらに、当連結会計年度の通期においては、営業利益の拡大が見込まれることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は現時点で存在しないと判断し、「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載は解消しております。

株主をはじめとするステーク・ホルダーの皆様には、大変ご心配をお掛けしましたが今後も更なる業績及び企業価値の向上に努めてまいる所存でございますので、引き続きご支援を賜ります様お願い申し上げます。」

ご心配をお掛けしましたが」とありますね。いや、そんなに心配してなかったですよ、私はね。佐藤社長を信じていましたから。でもこれがあると普通の人はなかなか買いにくいですよね。勇気が試されるというか、メタップスを信じる者でないと買えないというか。証券会社の営業マンも顧客に勧めにくいのではないでしょうか。なので株価も上がりにくいと思われます。

「「継続企業の前提に関する重要事象等」がついている銘柄を買うなんて一種のバクチだろ」、そう言われても何も言い返せないところがあります。私もなかなか自分の親にはメタップスを買っていることは言えませんでした。心配をかけそうで・・・。

ネットの掲示板ではこの記載解消を期待する声がたくさん見られていましたが、まだ先なのでは、という見方をする方も多かったと思います。私も期待しすぎないように、でもちょっぴり期待しながら待っていました。

こんなに売上高の伸びがある企業で、しかも2017年8月期第1四半期は黒字なのに「継続企業の前提に関する重要事象等」がつくなんて・・・、と悔しい思いをしていたものです。思ったよりも早く解消して本当にうれしい。

そもそも「継続企業の前提に関する重要事象等」ってなに?

四季報にこの記載があったり、この記載がつくというニュースがあるとその企業の印象がとても悪くなるのはわかっていたのですが、具体的にはよくわかっていなかったので調べることにしました。

日本取引グループ(JPX)の用語集で、「継続企業の前提に関する重要事象等」を見てみました。

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「継続企業の前提に関する重要事象等」とは

日本取引グループ(JPX)の用語集によると、

「会社が将来にわたって事業を継続するとの前提をいい、ゴーイングコンサーン(going concern)ともいいます。
企業の経営破綻などを背景として、平成15年3月期から、継続企業の前提に関して経営者と監査人(公認会計士・監査法人)が検討を行うことが、監査基準の改訂等により義務づけられました。
経営者及び監査人が継続企業の前提について検討対象とする事象・状況としては、債務超過等の財務指標債務返済の困難性等の財務活動主要取引先の喪失等の営業活動その他巨額の損害賠償負担の可能性ブランドイメージの著しい悪化などです。
経営者は、継続企業の前提に関する重要な疑義を認識した場合には、その内容を財務諸表等に注記し、これらの事象・状況を解消又は大幅に改善させるための対応又は経営計画を策定し、監査人に説明しなければなりません。監査人は、これらの検討も含めて監査意見を表明することとなります。」

「債務超過等の財務指標債務返済の困難性等の財務活動主要取引先の喪失等の営業活動その他巨額の損害賠償負担の可能性ブランドイメージの著しい悪化」と聞けば相当イメージは悪いですよね・・。メタップスは「主要取引先の喪失」や「巨額の損害賠償負担の可能性」や「ブランドイメージの著しい悪化」などとは無縁でしたが、2016年8月期までは赤字が続いていましたから、このまま行くと債務超過になって借金返せなくなるんじゃないの?という懸念だったんですね。

いつからメタップスの「継続企業の前提に関する重要事象等」は点灯していた?

さて、いつからメタップスには「継続企業の前提に関する重要事象等」がついていたのでしょう。

調べてみると昨年、つまり2016年の1月14日からであることがわかりました。東証マザーズに上場したのが2015年8月でしたから、上場してから5カ月で点灯したことになります。

当時は「上場ゴールじゃないの?」とネット上でささやかれていました。上場ゴールとは、創業者が利益を得るために上場したような企業のことです。

以下、当時のIR(2016年1月14日 平成28年8月期 第1四半期決算短信)です。

「当社グループは、継続して営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら、当第1四半期連結会計期間末において現金及び預金 7,638百万円を保有し、必要な運転資金を確保していることから、以下に記載の諸施策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 ① 海外市場への対応

アプリ収益化事業の発展には、継続してグローバル展開を進めることが不可欠であり、海外での事業拡大を加速化するために、既に収益化が順調に進んでいる中華圏及び東南アジア地域における事業展開の強化と、欧州地域における体制強化を行ってまいります。事業展開の強化の一環として、日本流の押しつけでなく、それぞれの地域に 応じたプロモーションロジックの構築と、現地責任者・スタッフのローカル採用強化を継続して行ってまいりま す。同時に、日本やシンガポールなど、先行して事業展開を行っている地域が培ったオペレーションノウハウをグ ローバルで共有し、「効率化」・「標準化」・「スピード化」を意識し取り組んでまいります。

② 開発スピード強化への対応

既存プロダクトのシステム稼働は安定していますが、インターネット領域における目まぐるしい変化スピードに 対応していくためには、常に新しいプロダクトを創造し続ける必要があります。また、グローバルでユーザを獲得するためには今まで以上にプロダクトに高い質と信頼が求められます。そのため、多言語化に対応できるシステム開発や仕様作成を進める一方で、情報漏えい、情報セキュリティ面でのリスク対応強化についても並行して進められるよう、引き続き優秀な技術者の確保、職場環境の改善に努めてまいります。

③ 組織体制の整備

当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。このため、バックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。具体的には、業務運営上のリスクを把握してリスク管理を適切に運用すること、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実などを行っていく方針であります。

④ 経営体制の強化対応

インターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新サービスが常に生み出されております。これらの最新のニーズを的確に察知し、迅速な意思決定を行える体制を整えることで、常に市場をリードしていくことが当社の成長につながります。これを実現するために、各国ユーザ のニーズを的確に察知できるグローバルな人材の確保を行える体制を構築してまいります。

⑤ 新規事業の展開について  当社グループの展開するアプリ収益化事業の属するインターネット業界は、急速な進化、拡大を続けており、事 業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速いため、当社グループにおいても顧客のニーズを満たす新サービスの展開を常に検討しております。このような環境下において、当社グループでは、オンライン決済プラ ットフォーム“SPIKE”において利用可能な資金決済法に基づく電子コインの発行などの新たなサービス展開を随時開始しており、今後も、Metaps Analyticsをウェアラブルやロボットなどの様々なデバイスに対応させるなど、 データを競争力として積極的な事業展開を進めていく方針であります。」

 今回、同時に出された、みずほとの新会社設立などは、⑤にあたる訳ですかね。②、③についてはなかなか外からは見えませんが情報漏洩対策、情報報セキュリティはとても大事ですね。①、④についてはメタップスの求人情報を見ると頑張っているのが伺えます。

とにかく、メタップスは3四半期連続で営業利益を計上したことにより、「継続企業の前提に関する重要事象等」の点灯から1年3カ月でこの記載を解消するに至りました。

佐藤社長、社員の皆様、そして株主のみなさん、良かったですね!私もとても嬉しいです!

 

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