これからの企業は技術だけでは生き残れない

技術がどんどん進歩して社会自体も変わっていく現代において、企業が生き残るための条件は何か。それを探ることはとても重要です。

私は、それはとても単純なことなのに多くの人が気づいていないことにあると思っています。

一流企業には「頭のいい人」がたくさんいます。でもそういう彼らの中で、重要なことが見えてない人がたくさんいるのです。だから東芝のように超一流企業が経営危機に陥るのです。

私達が知性と思っているよりももっと大事なことを、私達の多くは見逃しているのです。それは何か?

なぜ東芝はあのような経営危機に陥ったのか?

東芝は社内の派閥争いが深刻だったと報道されています。業績が悪ければ他の派閥に負けてしまう、だから業績が悪いことを隠すために不正会計処理をした、そういうことですね。

株主から見ればとんでもない裏切り行為です。私は東芝の株を買ったことはありませんが、株主だった方はどんなに残念に思ったことでしょう。

社内で争う会社は自滅する。これは外部にいる者からすると当然のように思います。社外にもライバル企業はたくさんあるし、やるべきことはたくさんあるのに、社内のエネルギーが自分自身の会社を傷つける方向に使われているのですから。本来信じるべき仲間を信じられず、足を引っ張りあっているのです。

不正会計は紛れもなく会社の名誉を汚し、信頼を失わせる行為です。

なんて愚かなことをしたんだろう、と思いますが、東芝という日本が誇る一流企業でさえそうだったのです。似たような社内の派閥争いをしている会社はとてもたくさんあることでしょう。

では、そのような企業体質にならないために必要なこととは?

世界を引っ張る企業、Googleの創業者、ラリーペイジ氏はこう述べています。

「私は多くの会社の経営のやり方は深刻に間違っていると心配している。」と述べ、「競争のみから何か本当に優れたものが出てきたためしはほどんどない。」

さらに競争ばかりに目を向ける会社について、

そんなことをしているからほとんどの会社は次第に衰退していくことになるのだ。つまらない改良をいくつか加えているとはいっても、毎日基本的に同じことを繰り返しているだけだ。よく知ったことだけやっていれば失敗しないと思うのは人情だが、逐次的な改良を繰り返していればいつか必ず時代遅れになる。特にテクノロジーの世界では非逐次的な、劇的なイノベーションがよく起こるのだからなおさらだ

とも述べています。

お互いの足を引っ張りあうために小さなことばかり考えるよりも、もっと革新的で創造的なことを考えた方がいい、そういうことですね。

社内で争わない。創造的なことを考える。非常にシンプルなことですが、多くの会社ではこれができていないのではないでしょうか?

経営者が強くその信念を持って実行するように努めれば、それはできるはずです。Googleのように。

これは企業だけでなく社会全体にも言えること。

内部での争いが悲劇的な結果を生むことは企業だけの話ではありません。

シリアのように、同じ国民同士で争い、殺人行為をしている国は壊滅的な被害を受けています。一部の人が争っているせいで、いったいどのくらいの人が亡くなり、家族は涙にくれたことでしょう。

さらに大きな視点で見れば、人類という同じ種同士で戦争を繰り返す地球上の人間は、他の種から見れば「なんと愚かなことをしているのだろう。」そう思われるでしょうね。

人類は戦争ばかり繰り返していますが、こんな愚かなことばかりしていては種全体の自滅を招くのではないか?私は最近そう思っています。

争わない。傷つけあわない。シンプルですがたったそれだけのことできっと物事はずっと改善すると思います。

少なくとも東芝はこんな悲劇を招かずには済んだのではないかと思います。