暗号がなぜおカネになるのか?

今回はビットコインに関する本の紹介です。

吉本佳生さんと西田宗千佳さんの書かれた、

暗号が通貨(カネ)になる「ビットコイン」のからくり

という講談社のブルーバックスの本の内容が私はとてもいいと思っています。

なぜ単なる電子データである「ビットコイン」が現実の「お金」としてここまでの市場規模になったのか

私はずっと不思議でした。

政府が発行している円やドルではなく、「ビットコイン」に価値を見い出す理由とはなんなのか。

それがずっと引っかかっていました。

けれども、この本はそういった疑問に答えを与えてくれる本であると思います。

「知力のビットコイン」vs.「武力の国家通貨」

この本はかなり詳しくいろんなことが書いてあるのですが、

私の中で最も印象的だったのはここ、198ページの

「知力のビットコイン」vs.「武力の国家通貨」

のところです。

ビットコインは今は投機に使われたり、犯罪に使われたりしているというイメージで

どちらかというとマイナスイメージを持っている人が多いのではないかと感じています。

(少なくとも私の周りの保守的な人は、ビットコインに対して不快感を感じているようです。)

しかし、本当にビットコインとは「良くない」ものなのか。

法定通貨の円やドルだって、投機にものすごく使われているし、もちろん犯罪にだって使われています。

ビットコインと法定通貨を比べた場合、もしかしたらビットコインの方がいい面もあるんじゃないかと思ったのです。

以下、暗号が通貨(カネ)になる「ビットコイン」のからくり199ページからの引用です。

 

現代の国家通貨にとってより重要なのは、「危機時」あるいは「国際決済」での信用です。

これを維持するためには、残念ながら”武力”がどうしても必要です。

外国に侵略されて国が滅んでしまえば、国債を裏づけに発行された紙幣の価値は消えます。

・・・(中略)・・・

武力による裏づけこそが、国家通貨の基礎です。

他方、ビットコインには中央銀行がなく、最後に責任をもつ主体も存在しません。

だから武力で攻撃される心配はない代わりに

暗号を破られないように守れるかどうかの”知力”が武力に代わる基礎になっています。

誤解を恐れずにわかりやすいイメージでいえば、

「ビットコインvs.国家通貨」の信用対決は

「ペンvs.剣」に近いと言えます。

 

・・・私はここを読んで、目から鱗が落ちた思いがしました。

そうか、私が必死で稼がなくてはならないと思っている「」の価値は

少し極端に言えば、武力によって成り立っていたのだな、と。

そういう考えはそれまで私の中にはありませんでした。

インフレに苦しむ人を助けるビットコイン

武力ももちろん、国を守るために必要なので否定はしませんが、

そういうものによらないお金もあるべきなのではないか、と思ったのです

じゃないと、武力の弱い国、政治的に安定しない国に生まれた人達はものすごく大変です。

実際に、激しいインフレで悩むベネズエラジンバブエの人達は

自国の通貨が使えないのでビットコインを使っている人も多いと聞きます。

(気になる人は、2016年12月19日の「btcnews」

ベネズエラ、500%インフレで自国通貨よりビットコインを信用

などをご覧ください。)

こういう国では、自国の通貨ではなくビットコインが

人々の暮らしを助けています。

日本だって今は日本円がとても強いですが、政府の借金等を考えると、

何かをきっかけに厳しいインフレにならないとも限りません。

(正直、現時点ではあまり想像できないんですけどね。)

・・・ということで、「知力のビットコイン」に興味を持っていれば

お金の見方が変わるんじゃないかと思っています。

吉本氏、西田氏のこの本の広告を載せておきますので、気になる人は読んでみてください。